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理事のコラム

新型コロナ緊急事態宣言解除

 緊急事態宣言が5月25日に全国で解除となり、公共交通機関を利用した人の移動が元に戻りつつあります。そのような中でも、大多数の人は3密を避けた生活を続けています。マスクの着用や手洗いの徹底はもちろんのこと、素手で他人や公共物などに極力さわらないようにしています。この状態を続けていれば、歓楽街の人出が以前の水準にまで戻るには相当の時間がかかりそうです。そのような中でも、私たちは事業を通常の状態まで戻さなければなりません。利益を上げ続けなければ、会社は存続できませんし、社員に対して給料を支払うこともできません。
 リフォーム事業は、お客様との接点が多くなることから、工事自体を控えるというケースがあったことでしょう。緊急事態宣言が解除になれば、お客様も外出に対する警戒心が緩み、施工のスケジュールも組めるようになることから、受注残工事が忙しくなるはずです。課題は、新規のお客様をどのように増やしていくかです。ここ数年、毎年発生している台風をはじめとした風水害を前提にするわけにいきません。そこで、約3カ月間にわたり外出を控えていたお客様の立場になって考えてみました。
 まず、事前予約制の現場見学会です。現場見学会では他のお客様との接点がないように努めなければ、安心してご来場いただけません。また、来場は控えたいが建物は見たいと思う人がいます。このような人のために、社員がリポーターに扮して、完成現場見学会をライブ配信するのというのも良いかもしれません。更に、見学会を時間ごとに1組限定のご予約制にすることで、質疑応答も可能となるでしょう。正会員である宇都宮市のU工務店様が既に実行しています。
 次に、ダイレクトメールによるアプローチです。OBのお客様を中心に、はがきを一枚、施工事例の写真を送るだけでも効果があります。その際はリフォームの割引券を付けてもいいですね。そして、SNSやインターネットの活用です。毎日、施工中の写真やお客様との打ち合わせ内容を発信するだけでも効果が出ます。岐阜県のTホーム様は、空き家対策に関する取り組みとして、リフォームのビフォア・アフターの比較画像を紹介し続けています。一度お客様とつながれば、見続けていただけるでしょう。手間はかかりますが、広告宣伝費がほとんどかからないのも魅力です。
 最後に、関係が近い人へ依頼することです。社員や取引先様、その友人や親族などに口コミをお願いします。関係が深い人たちにリフォームモニターをお願いしてみるのもいいですよね。数カ月間モデルハウスとして利用するので、その分の費用を割り引く方法や、新商品や新サービス、性能を付加していく方法もあるでしょう。私が勤務しているNハウジングも、所属グループ会社の社員に向けた告知活動を始めました。
 もう一つ、緊急事態宣言前までは会社や仕事に縛られていた会社員が、テレワークで通勤する機会が減ったことで、大都市から地方へと拠点を移す可能性があります。実際、快適なテレワーク環境を実現すべく、郊外の広めの中古住宅の需要が高まっているようです。東京や大阪といった大都市から電車で2時間程度離れるだけで、海や山に囲まれたリゾートライフを堪能できるような住まいが1,000万円程度で購入できるのです。子育てや日常生活も、意外と不便ではありません。地方都市の工務店様は、ビジネスを仕掛けるチャンスではないかと思うのです。リフォーム事業や再生事業は、新たなビジネスの可能性を秘めています。
 このような緊急事態が起こると、それを理由に「仕方ない」と考えてしまう社員が多いと感じています。自身の給料には即座に大きく影響しないからかもしれませんが、経営者はあきらめるわけにいきません。どのような状況になっても利益を出さないと会社が立ち行かなくなります。環境に逆らうのではなく、それを上手く取り入れ、我々が会社を大きく変えていく。商品もサービスもどんどん変えていく。じっと我慢していれば、その状況は過ぎ去り、数カ月後には元に戻るだろうと考えてしまいがちですが、今の「新生活」が「ニューノーマル(新常態)」になっていくのだと考え、手を打ち順応してしいかなければと思っています。今がチャンスなのです。会社や組織、商品、サービスを見直し、思い切って変えていきましょう。


 

新設住宅着工戸数63万戸時代に立ち向かう

 国土交通省が4月末に発表した2019度の新設住宅着工戸数は、前年度比7.3%減の約88.4万戸と90万戸を割り、減少に転じました。また、竃村総合研究所は6月9日、新設住宅着工戸数について、2040年までの長期予測を発表しました。これによれば、新型コロナウイルスの影響を受け、2020年度が73万戸、2021年度が74万戸となり、リーマンショック時の78万戸を下回る予測が出されています。2年間で20万戸程度の影響があるという予測です。現在の状況をミクロで見ると、賃貸住宅と分譲マンションの落ち込みが激しい一方で、分譲一戸建住宅は若干ですが伸びており、持ち家の建て替えはそれほど落ち込んでいません。分譲一戸建住宅の伸びは大都市圏で顕著で、分譲マンションから分譲一戸建住宅にトレンドがシフトしてきていると推測しています。
 私が勤務する千葉県のNハウジングは、分譲を専門としている会社の一次下請けがメインで、現在のところ着工数は昨年度以上になっています。その大都市圏の分譲一戸建住宅でさえ、厳しい状況に変わってきています。このままでは、新築住宅だけで事業を組み立てることが難しい時代となりそうです。先ほどの長期予測では、2022年に80万戸まで回復後、2025年に74万戸、2030年に63万戸にまで減少することが予測されていますが、これが数年早まることもあり得ます。こうした展望の中、地域に根差した私たち工務店がどのように進むべきなのかを考えてみました。あくまでも私見ということを踏まえて、読んでください。
 地方から東京に移動する移動世帯数が増えていますが、ここ数年伸び率が減少し、東京の人口ですら2025年をピークに減少すると言われています。また、築年数の平均も伸びています。長持ちする住宅が増えて、新築分譲マンションが減少していることも要因の一つです。更に、日本のGDPが大きく伸びることは恐らくないでしょう。結果、いずれ63万戸時代が到来することは間違いなさそうです。そうなると、新築住宅事業に恋々としているのは、致命傷になる可能性があります。特に人口が伸びていない商圏では、早急に会社の方針を変えていく必要性を感じます。人口が伸びているエリアは世帯数も伸びますから、手の打ち方は変わります。
 会社の置かれている状況(プレカット工場を所有している等)によって新築にこだわるのであれば、一戸建住宅だけではなく、非住宅建築の建築への対応が必要となるでしょう。ゼネコンや設計事務所なども法人営業ができる体制に持っていきたいものです。非住宅建築については、木造率が高まることは間違いないからです。また、相続対策から賃貸住宅の需要もそれなりに残ると考えられますが、商圏が限られます。地価が高いエリアでの小さな土地は、木造建築にすることでしか解決策がなく、そして、まだまだそのような土地が残っています。新築住宅ではなく、リフォーム事業に本格的に取り組むのであれば、エリア密着しかありません。商圏を絞って、一日に数件工事ができるようなビジネスモデルに変えることです。思ったようにGDPが伸びていかない日本では、リフォーム市場も想定していたほど伸びていません。ですから、エリアを絞り、性能アップの技術を身に着け、大手メーカーとの差別化をしていくしかないのです。商圏内であるなら、マンションリフォーム、非住宅リフォームも手掛けられるように、積算や工事のノウハウを身に着けたいものです。もう一つ、空き家対策としてリノベーションがあります。普通の住まいを、事務所やシェアハウス、民泊に変えたりするといった需要です。これも、新型コロナウイルス感染症対策に伴う「テレワーク」の普及から、需要があることが分かりました
 ここまでを整理すると、まず自社の商圏を徹底的に観察することです。商圏を広げたり、あるいは変えるというのは、私たち工務店が取るべき戦略ではありません。商圏を絞り、マーケティングから商品やサービス、そして会社そのものを変えていくのです。それが、非住宅建築への対応であり、性能アップリフォームや空き家のリノベーションにつながるのです。例えば、大都市の木密地域を商圏にするのであれば、木造の準耐火建築への新築建て替えビジネスはまだまだ可能性があり、市街化区域内に生産緑地地区が多くあれば、分譲一戸建住宅や賃貸住宅を建てる可能性が広がります。
 港区や中央区は高級マンションの需要が、江戸川区は分譲一戸建住宅の需要があることで人口が増えています。一言で東京23区内と言っても、全く違った需要なのです。これは地方都市でも同じです。駅前の旧商店街の人気はどうなのか、車社会なのか、観光地なのか、古い団地があるエリアなのか、空き家はどのくらいあるのかなど、商圏を絞ると攻め方が分かるものです。魚がいない場所で釣り糸を垂れても釣れませんし、えさを変えても同じです。しかし、海中をよく覗き込んで見ると、実はカニや海藻が生息しているということであれば、漁法や販売ルートを変えるでしょう。私は、住まいがある以上、工務店という存在に価値があり続けると思っています。その存在価値をお客様に知っていただいた上で、役立つ方法があるはずです。
 我が社こそは良い戦略をもって行動しているという会員様がいらっしゃいましたら、ぜひ教えて下さい。


 

神社参りを毎日実行しています

 千葉県のNハウジングに勤務するようになり、エリアをもっと知ろうと会社の近くに住まいを移しました。結果、通勤時間を大幅に短縮できただけでなく、満員電車からも解放されました。20年以上にわたり、片道1時間、往復2時間を満員電車の中で過ごしました。通勤に要した時間は累計で約1万時間にも上ります。1日8時間、週5日勤務として、労働時間に換算すると約1,300日、実に6年分以上です。この数字を見ると、大都会のサラリーマン人生は考えさせられますね。それが、今では車で15分、歩く距離は1日当たり300mにも満たないのです。
 現在は、運動不足の解消と、街を知る目的で、毎日3.6kmの早朝ランニングを行っています。これは、ただのランニングではなく、神社参りを兼ねています。そのきっかけは、友人が3月に新型コロナウイルスに感染したことでした。快癒を願い、私ができることは祈祷しかないと、神社にお参りするようになりました。この神社は、千葉県の幕張エリアにある「子守神社」という神社で、漁師の守り神でもあるようです。2カ月間通い続けた結果、友人は快癒し、今では感謝のお礼参りとなっています。神社はお願いをするところではなく、平穏な日々を感謝する場所だと言いますが、ついつい自分の願いを叶えたいという気持ちになってしまいますね。お礼と同時に、「Nハウジングの業績向上」「課題の解決」などをお願いした後には、「Nハウジングの業績アップは、世のため、人のために役に立てます」と言葉を続けています。勝手なものです。しかし、お参りを止められなくなっている自分がいるのです。お参りをしないと、「良くないこと」が起こってしまうのではないかと、不安になっているのです。行動を継続する力とは、このようなことがきっかけとなるのでしょうか。何かきっかけがない限りは、止めることはないと思っています。
 神社にお参りをしていると、早朝にもかかわらず、ウォーキングやランニングをしている人、小さい子供を連れて親子でお参りをしている人などを見かけます。祈願なのか、お礼参りなのか、じっくりと時間をかけて頭を下げ続けており、一人ひとりの思いが強く感じられます。そして、私も同じようにじっくりと時間をかけて感謝の言葉を口にすると、清々しい気持ちになれるのです。その場所に神様が居ると信じ、強い思いを持つからこそ、感謝し続けられるのだと思います。
 私は、神様が喜ぶだろう、好むだろうと思うことを行うようにしています。まず、神社はついでに行くものではなく、目的をもって行った方が良いと思っています。神様に会うという目的で出かけることを喜んでくれると思うのです。鳥居の前で一礼し、手水で手と口を清め、本殿に向かいます。鈴を鳴らして神様をお招きし、そして深くゆっくりと2礼をします。2拍手し、手を合わせ、ゆっくり声を出して話しかけます。そして、もう一度礼をして感謝の言葉を伝えます。そうすることで、神様が喜んでいるように感じるのです。
 神社の祭礼は、例年であれば、東京近郊では5月から9月までの期間で毎週のようにどこかで行われています。しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で、どこも中止か延期を余儀なくされています。東京の神田明神、富岡八幡宮、鳥越神社、王子神社、三鷹八幡大神社、神奈川県の鶴見神社などには毎年参加していただけに非常に残念でなりません。神輿担ぎは屋外ですが、どうしても密接は避けられません。おまけに、遠方からの参加者もおり、声も出し続けるということで、中止せざるを得ません。しかし、祭礼というものは、平素から氏子の健康を祈願し、災害からお守りいただくように祈願するものでもあります。ですから、神様に感謝することは中止すべきではないとも思います。しばらくは、やり方を変える必要があるでしょう。いずれは、新型コロナウイルスのワクチンや特効薬ができるはずです。それまでは、楽しみにしている「お神輿」は我慢せざるを得ないようです。その日がいつくるのか。今年の9月を過ぎるようであれば、来年の5月まで日々の神社参りで満足するしかないですね。

 

 

心に残る言葉

「イライラが続くようなら、涙を流せ」
 私が自分に言い聞かせている言葉です。仕事をする中で、イライラが続く場面があります。その時、YouTubeで「必ず泣ける映像」を5分程度観ます。泣けるのです。小学校の担任教師と少年の心温まる交流を描いた「縁を生かす」という実話も、何度観ても泣けます。泣くことで気持ちが落ち着き、イライラが治る。不思議なものです。


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